
■2025 活動日誌5月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。

2025年5月27日 曇り/晴れ
学問のすすめ

小さい時、「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」は福沢諭吉の『学問のすゝめ』に出てくる言葉で、よく聞かされた思い出がある。人は生まれながらにして平等と説くが、諭吉が言いたかったのは、それ以上に学問の「すすめ」であると思う。人は平等といわれるのに現実には差がついている。その差を生み出すのは学問をしているかどうか。だから、みんな学ぼうよ。簡単に言えばそんな趣旨である。近代国家を目指す日本人へのエールでもあったのではないだろうか。一方で、諭吉は「活用なき学問は無学に等しい」とも記す。どれだけ勉強しても活用する力がなければ学んでいないのと同じという意味だ。手厳しい。諭吉が『学問のすゝめ』を出してから約150年。学ぶ意義は受け継がれてきたが、何を学ぶかより、どこで学ぶかに価値が偏っていないだろうか。言い換えれば学歴偏重社会。難関大学への「合格」が「卒業」より重視されがちな現状がある。実際、子どもに対し少しでも上の学歴を、と願う親は多い。親から過度な期待を受け、疲弊している子どもはいるかもしれない。強制されるからではなく自発的に学ぶことが大事。「すすめ」に込められた思いではないだろうか。
2025年5月22日 小雨/曇り
5月は何をしても気持ちがいい!

1年12カ月を1日24時間になぞらえた時、「5月は午前10時の季節」である。太陽は明るく、長い午後が残る。たとえ悪いことが起きても突破できる活力に満ちあふれているのではないかとも思う。今月は例年以上に過ごしやすい天気が続いた気がする。昨日は二十四節気の一つ、小満である。そして実りを迎えた麦秋が目に優しい。まさに午前10時の季節。仕事に遊びにパワー全開で取り組めそうだ。さて、二十四節気で小満の次は芒種(ぼうしゅ)。沖縄では雨量が多いこの時季を「小満芒種」と呼ぶらしい。ただ、今年は沖縄より九州南部の梅雨入りが早かった。49年ぶりという。近年は気候変動がさらに気になる。豪雨被害が起きませんようにと祈らぜるを得ない。5月は「光の夏」ともいわれる。詩人立原道造(1914~39年)は「五月の風をゼリーにして持ってきてください」というすてきな言葉を残して逝った。光と優しい風に包まれ、希望に満ちた5月も、気づけばもう下旬。農家は麦の収穫を終えたら息つく間もなく田植えの準備を始める。手間暇かけて育てる米麦の価値を知るはずなのに、江藤拓農林水産相の「コメを買ったことがない」発言が波紋を広げている。そんなことより今は川崎町の自然の豊かさに触れている幸福に浸っている…。