
■2025 活動日誌7月■
季節の日々の移ろい、自然の中で感じたこと、後世へ伝えたいことなどを思ったままに綴りました。皆さんのコメントをお寄せください。

2025年7月9日 曇り
暑い夏を迎え、山への思いは強くなる!

富士山の山開きを迎えた。標高3776メートル。日本一の山は甘くないが、軽装や「弾丸登山」といった登山客が増え、昨年、入山料や時間、人数規制などが設けられた。東日本大震災復興の力にしてもらおうと、被災した東北の高校生と富士山に登るプロジェクトを始めた人がいる。福島県出身の田部井淳子さん(1939~2016年)である。田部井さんは1975年、女性として世界で初めて、世界最高峰のエベレスト登頂に成功した登山家として知られる。今年はその偉業から50年の節目。吉永小百合さんの主演で映画化され、今秋公開予定だという。田部井さんはエベレスト登頂に際し、キャンプ地で雪崩に遭い、死を覚悟した。それでも計画続行を主張。登頂者として名を残しても「たまたま最後のアタック者に選ばれただけ」と謙遜する。登山は頂上が見えてからが厳しい。技術だけでなく勇気が必要だ。その勇気も蛮勇であってはならない。探検家のアムンゼンに「準備10年成功5分」という言葉がある。田部井さんも「登山はふもとのキャンプ地に着くまでが成功の8割を占める」という趣旨の言葉を残している。逆に言えば、才能や実力があっても準備を怠れば好結果にはつながらないというではないだろうか。一歩一歩に思いを込める。登山だけでなく人生にも求められる姿勢だと思う。